入学当初から宅地建物取引士取得は目標の一つではありましたが、簡単な資格ではないことは分か っていたので一年目での合格は難しいだろうと考えていました。
しかし、入学式直前に行われる宅建合格者の先輩方から直接お話しを聴ける春講座という機会があ り、先生方や合格した先輩方の生の声を聴き、宅建を約半年という短期間でも取得可能だということ が自分の中で明確となり、一年次に宅建を取得するという目標を設定することが出来ました。
合格へのプロセスとして、まず設定した目標というのが夏の宅建勉強合宿へ参加することでした。 夏合宿に参加するには選抜試験を通らなければいけないのですが、夏合宿の選抜試験は全学年対抗で あり、既に宅建の基盤となる知識がある先輩方と競うためには選抜試験日を本番だと思いながら勉強 しなければいけませんでした。また、この夏合宿に参加した先輩方は半数以上が宅建を取得している ため、夏合宿に参加すること自体が合格への第一関門といっても過言ではないため、参加することは 必須でした。
私の場合授業やオープンカレッジ(宅建講座)がない空き時間は、不動産棟にある Student Room へ通っていました。この部屋には本気で宅建を取得しようとしている人が集まり、先生方も時間が許 す限り指導して下さる為勉強をするにはこれ以上ない環境でした。
当初宅建の傾向等、何も分からない頃はとにかく授業後に過去問を解き、解いた後は前回解いた部 分を再度解くという事をひたすら繰り返していました。暗記に関して序盤は重要ポイントのみを暗記 し、細かな知識は過去問で補充しながら慣れてきたら教科書から更に細かい知識を補充しつつ、理屈 を付けての理解を進めて行きました。
また、どれ程理解が進んでいるかを試す場としては、必修授業での定期試験やオープンカレッジの 答練では上位発表があるため、自分の位置を把握する目安となり、Student Room での仲間同士での教 え合いでも、いかに説明出来るかで対抗出来良い勉強の機会となりました。このようなペースで行っ ていった結果、例年一年生が夏合宿に参加するのは難しいと言われている中でも参加する事が出来ま した。
しかし、この後様々な要因からスランプに陥ってしまい、思うように学習出来ず一番苦手だった科 目が更に脚を引っ張ると言う悪循環になってしまいました。特に夏合宿では毎日試験があり、上位か ら最下位まで順位発表があるのですが、常に定期試験や選抜試験で上位を維持していたのにも関わら ず、苦手科目で最下位を取ってしまい挽回するのは容易な事ではありませんでした。
そんな状況下で最も力になったのは先生方(竹迫守夫先生 石川秀才先生 中村喜久夫先生)の御 指導や、Student Room で出来た勉強仲間でした。とは言っても、勉強仲間との間に出来た苦手科目で の失速分は中々埋まらず、本番直前までその苦しく悔しい状況は続きました。それでも本番直前まで 合格のみを考え諦めずに、他の人が疑問に抱くことは自分にとっても穴となっていることが多いため、 先生方に張り付き、他の人の質問を聴くようにする等様々な工夫をしながら、本番当日も学校が用意 した待機室で残された僅かな時間も重要ポイントをひたすら復唱して試験に挑みました。
結果としては最後の最後に仲間に追い付くことが出来、自己採点の段階で余裕を持って合格発表を 待つことが出来る点数を得られ、合格することが出来ました。
宅建は資格としての価値ばかりではなく、諦めない精神力や先生方との繋がり、そして沢山の友人 を作る切っ掛けとなりました。宅建を勉強して得られるものはとても大きいと思います。今後宅建を 目指す方も、自分を最も高めてくれる環境を選択しながら最後まで諦めない気持ちで取り組ん欲しい と思います。