2024年度 明海大学 不動産学部 学生取組成果報告集
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– 49 –N--------------------N エリアに比べて、高齢化率が約3.3%低いという事を示している。更に(1)式の推計結果の残差(しかし、モデル1の解釈には課題が存在する。それは、山万の開発エリアが他の地域に比べて、相対的に開発時期が遅いという点にある。しかし、本研究ではその影響を分離できない。その為モデル2では山万開発エリアを町名毎に分離し、高齢化率を推計する。更に、各町と(1)式の残差との交差項を用いて、各町の高齢化割合と住宅価格で説明できない要素の関係性について分析を行う。推計結果としては、高齢化率の比較で、ユーカリが丘を除き負で1%水準の有意であった。ユーカリが丘に関しては開発初期に分譲された地域である為高齢化率が高くなりやすいと予測できる。他の地域に関しても開発年が古いほど高齢化率が高いという結果に。交差項では、宮ノ台のみ10%水準で有意であるという結果をもたらした。これに関しては、福祉の街構想という宮ノ台に隣接した青菅地域で行われている高齢者向けの取り組みが影響している為と推測できる。この結果は、山万の取り組みにより意図的に高齢者を引き付け山万エリア内の人口循環を成功しているのではないかと示唆する情報になっている。4.結論第一段階の住宅価格の推計と、第二段階の高齢化率の推計の結果から山万エリアは消費者からの高い評価を得ているという点と山万の取り組みが人口動態に影響を与え、居住地選択に影響を与えている可能性があると推測できた。【結論】山万の住宅価格と街全体のサービスは、消費者から評価されており、それが山万のブランディングとして価格に表れている。以上の事から、成長管理型ビジネスモデルは有効であると推測できる上に、地域循環を促し、街の新陳代謝が行われる可能性を示すものであると考えられる。)が-0.0133で1%水準で有意である。このことから、(1)式で説明できない価格要素が、高齢化率を下げる要因になっていると推測できる。参考文献一覧1.山万株式会社(2023),『夢百科』第12号4版.2. 關,小林,内海(2002)『住環境形成に係る民間主導型地域管理の実態に関する研究─佐倉市ユーカリが丘地区・臼井地区の事例に着目して』,Urban housing sciences,都市住宅学39号.3. 郷田 淳(2011).『ニュータウンにおける持続可能なマネジメントに関する考察─ユーカリが丘ニュータウンを事例として』Urban housing sciences,都市住宅学75号.4. 千葉県佐倉市市民課『町丁別年齢別人口エクセルデータダウンロード』(https://www.city.sakura.lg.jp/section/jinko/tikunen/mokuji.htm),(最終閲覧日2024/12/29).5. 国土交通省『不動産情報ライブラリ』(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/realEstatePrices/),(最終閲覧日2024/12/29)Ex1.山万株式会社社員からの情報提供.表1 推計結果1表2 推計結果22351.0-0.1484***-0.1292**0.2613***4200.0-0.2471***-0.0133***-0.0331***0.0080-0.03440.0369-0.1853***0.01295112.01271***0363.0***2613.0-4800.0***1334.01830.0***7186.06740.09481.0***5362.0-6460.0***6032.05620.0***5532.0-7410.0***2382.0-1430.00.02810.05520.0295yes8820.00.0291***4375.50115.00.69452952-0.0186***0.00350.0318*0.0175***3420.0-6800.0-0.0746***0.0031-0.1631***0.05570.03310.07150.0635*0.03700.02160.01330.04240.1286yes0.1987***0.00226062.01271モデル1係数標準誤差0.0037ーミダ万山数年築nl積面地土nl積面物建nl率蔽建定指nl率積容定指nl員幅nl分歩徒nl分間時要所nl京成本線ダミー山万ユーカリが丘線ダミー東葉高速線ダミータイムダミー10万山別識識別業プロ01項数定R-squaredlnpricetildad_yama1d_yama残差d_ユーカリが丘台ノ宮_dd_南ユーカリd_西ユーカリが丘d_ユーカリ×残差d_宮ノ台×残差d_南ユーカリ×残差d_西ユーカリ×残差タイムダミー_consR-squared係数標準誤差1220.0モデル2係数標準誤差

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