― 19 ―出演者・著者 小杉学タイトル媒 体 等要 約出演者・著者 小杉学タイトル等媒 体 等要 約やさしい経済学……マンション管理の課題⑶……修繕積立金不足の構造的要因日本経済新聞 全国版マンションの管理不全は、「管理の機能不全」が建物の劣化や損傷の放置を引き起こしている状態を指す。管理の機能不全が起きる要因は多々あるが、重要なものの1つが「修繕積立金の不足」。新築マンションの多くは、修繕積立金徴収額が段階的に値上がりする「段階増額積立方式」で設定している。当初の徴収額は低く抑え、築20年を超えたころに、当初の倍以上への値上げを予定しているケースが多い。さらに3回目を視野に計画を見直すと、工事費高騰などの影響で想定外の値上げが必要となることもある。値上げに対応できない区分所有者が多ければ、「修繕積立金の不足」に陥る。3回目の工事が近づくころには、区分所有者の高齢化も進み、負担を難しくする要因となる。やさしい経済学……マンション管理の課題⑷……管理会社への過大な期待日本経済新聞 全国版国土交通省のマンション総合調査(2018年度)によれば、約74% の管理組合がマンション管理業者に管理を「全部委託」している。この言葉の響きは「管理会社が全部行ってくれる」という誤解と過大な期待を招きがち。管理業者が行うのは管理組合と締結した契約書に記載された業務だけ。全部委託であっても、管理業者は契約書に記載されていない業務は行わない。区分所有者は管理業者に委託している業務と、管理組合が担う業務の違いを正確に理解する必要がある。3.エッセイ・新聞・メディア報道等
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